食物アレルギーの血液検査で陽性と出たらどうすれば良い?
投稿日:2025/10/15

こんにちは。いでアレルギー・ぜんそくクリニックです。
今回は、「血液検査でアレルギー陽性と出たけれど、どうすればいいの?」というご質問にお答えします。アレルギー検査の結果に一喜一憂する前に、ぜひ知っておいていただきたいポイントがあります。

 

食物アレルギーの血液検査はあくまで参考です

 

アレルギー検査の代表的な方法の一つに、「特異的IgE抗体検査(血液検査)」があります。この検査では、特定の食材に対する抗体(IgE)の量を数値で測定し、「どの食材に体が反応しやすいか」を調べることができます。

しかし、この血液検査の結果だけで「食物アレルギーである」と断定することはできません。なぜなら、この検査は身体の中で起こる一連のアレルギー反応の一部分を見ているに過ぎないので、実際にその食材を食べて症状が出るかどうかは別の問題だからです。

たとえば、ある食材に対するIgE抗体が高い数値で出ていても、実際には症状が出ないケースも珍しくありません。
反対に、数値が低くても食べたときにアレルギー症状が出る方もいます。

アレルギーかどうかの判断ポイントは「症状があるかどうか」

 

アレルギーの診断で最も重要なのは、「実際にその食材を摂取したときに、症状があったかどうか」です。

たとえば…
・卵アレルギーが心配で検査をしたら陽性だったが、実際には卵入りのお菓子を食べてもなんともない
・小麦のIgE抗体が高いけれど、パンやうどんは日常的に食べている

といったケースは、決して珍しくありません。

こういった方に対して、数値だけで除去指導を行うことは、かえって不必要な食生活の制限につながるリスクがあります。

食物アレルギーの確定診断は「経口負荷試験」で行います

 

では、実際にアレルギーがあるかどうかを正確に判断するにはどうすればよいのでしょうか?
その答えが、「経口負荷試験」です。

これは、医師の管理下で、少量ずつ実際に食材を摂取していただき、症状が出るかどうかを確認する検査です。

経口負荷試験は、
・その食材が本当にアレルギーの原因になっているのかを確認したい
・安全に食べられる量を知りたい
・もう治っているかどうかを調べたい
という場面で、最も信頼性の高い検査方法として用いられています。

この検査の結果、「陰性」であれば、その食材は問題なく摂取できることが分かります。「陽性」であっても、症状の強さや反応する量によって、今後の対応方針を丁寧に立てることができます。

検査結果に過剰に反応しすぎないことが大切です

 

血液検査の結果で陽性と出たからといって、すぐにその食材を完全に除去する必要があるとは限りません。
特に、お子さんの食事に関わる場合、過度な除去は栄養バランスの偏りや成長への影響を及ぼす可能性もあります。

また、「一度陽性と出たから一生食べられない」と思い込む必要もありません。乳幼児のアレルギーは成長とともに改善することも多く、定期的な再評価が重要です。

当院での対応について

 

いでアレルギー・ぜんそくクリニックでは、食物アレルギーに関する診断(経口負荷試験)を日帰りで実施しています。
血液検査の結果をどう解釈すべきか、どのタイミングで再検査を行うべきかなど、一人ひとりの状態に合わせて、丁寧にご説明とサポートをいたします。

あくまで参考といっても、血液検査で「○○が陽性です」といわれると、どうしても不安になってしまうかと思います。そのようなご相談でも大丈夫ですし、当院では実際にアレルギーが疑われる場合は経口負荷試験まで対応が可能です。

「陽性って言われたけど、どうすれば?」というお悩みがある方は、どうぞお気軽にご相談ください。

まとめ

 

食物アレルギーの診断は、「血液検査の数値」だけで完結するものではありません。
もっとも大切なのは、「実際に症状があるかどうか」です。
そして、確定診断のためには医師の管理下での経口負荷試験が必要です。

検査結果を正しく理解し、無理のない食生活を送っていくためにも、自己判断ではなく専門医の指導のもとで対処することが非常に重要です。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、食物アレルギーのある方の食品摂取を促すものではありません。個々の診療については必ず主治医とご相談ください。

 

本記事を書いた人

いでアレルギー・ぜんそくクリニック
院長 出口秀治

  • 日本内科学会認定専門医
  • 日本アレルギー学会認定専門医
  • 日本呼吸器学会呼吸器認定専門医
  • 日本喘息学会喘息認定専門医

熊本県八代市でアレルギー科「いでアレルギー・ぜんそくクリニック」を開業。

食物アレルギーと喘息という2つの専門分野をもとに診療を行っている。食物経口負荷試験は年間500件以上実施している(直近年度実績)。

 

 

 

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食物アレルギーの血液検査で陽性と出たらどうすれば良い?

投稿日:2025/10/15

こんにちは。いでアレルギー・ぜんそくクリニックです。
今回は、「血液検査でアレルギー陽性と出たけれど、どうすればいいの?」というご質問にお答えします。アレルギー検査の結果に一喜一憂する前に、ぜひ知っておいていただきたいポイントがあります。

 

食物アレルギーの血液検査はあくまで参考です

 

アレルギー検査の代表的な方法の一つに、「特異的IgE抗体検査(血液検査)」があります。この検査では、特定の食材に対する抗体(IgE)の量を数値で測定し、「どの食材に体が反応しやすいか」を調べることができます。

しかし、この血液検査の結果だけで「食物アレルギーである」と断定することはできません。なぜなら、この検査は身体の中で起こる一連のアレルギー反応の一部分を見ているに過ぎないので、実際にその食材を食べて症状が出るかどうかは別の問題だからです。

たとえば、ある食材に対するIgE抗体が高い数値で出ていても、実際には症状が出ないケースも珍しくありません。
反対に、数値が低くても食べたときにアレルギー症状が出る方もいます。

アレルギーかどうかの判断ポイントは「症状があるかどうか」

 

アレルギーの診断で最も重要なのは、「実際にその食材を摂取したときに、症状があったかどうか」です。

たとえば…
・卵アレルギーが心配で検査をしたら陽性だったが、実際には卵入りのお菓子を食べてもなんともない
・小麦のIgE抗体が高いけれど、パンやうどんは日常的に食べている

といったケースは、決して珍しくありません。

こういった方に対して、数値だけで除去指導を行うことは、かえって不必要な食生活の制限につながるリスクがあります。

食物アレルギーの確定診断は「経口負荷試験」で行います

 

では、実際にアレルギーがあるかどうかを正確に判断するにはどうすればよいのでしょうか?
その答えが、「経口負荷試験」です。

これは、医師の管理下で、少量ずつ実際に食材を摂取していただき、症状が出るかどうかを確認する検査です。

経口負荷試験は、
・その食材が本当にアレルギーの原因になっているのかを確認したい
・安全に食べられる量を知りたい
・もう治っているかどうかを調べたい
という場面で、最も信頼性の高い検査方法として用いられています。

この検査の結果、「陰性」であれば、その食材は問題なく摂取できることが分かります。「陽性」であっても、症状の強さや反応する量によって、今後の対応方針を丁寧に立てることができます。

検査結果に過剰に反応しすぎないことが大切です

 

血液検査の結果で陽性と出たからといって、すぐにその食材を完全に除去する必要があるとは限りません。
特に、お子さんの食事に関わる場合、過度な除去は栄養バランスの偏りや成長への影響を及ぼす可能性もあります。

また、「一度陽性と出たから一生食べられない」と思い込む必要もありません。乳幼児のアレルギーは成長とともに改善することも多く、定期的な再評価が重要です。

当院での対応について

 

いでアレルギー・ぜんそくクリニックでは、食物アレルギーに関する診断(経口負荷試験)を日帰りで実施しています。
血液検査の結果をどう解釈すべきか、どのタイミングで再検査を行うべきかなど、一人ひとりの状態に合わせて、丁寧にご説明とサポートをいたします。

あくまで参考といっても、血液検査で「○○が陽性です」といわれると、どうしても不安になってしまうかと思います。そのようなご相談でも大丈夫ですし、当院では実際にアレルギーが疑われる場合は経口負荷試験まで対応が可能です。

「陽性って言われたけど、どうすれば?」というお悩みがある方は、どうぞお気軽にご相談ください。

まとめ

 

食物アレルギーの診断は、「血液検査の数値」だけで完結するものではありません。
もっとも大切なのは、「実際に症状があるかどうか」です。
そして、確定診断のためには医師の管理下での経口負荷試験が必要です。

検査結果を正しく理解し、無理のない食生活を送っていくためにも、自己判断ではなく専門医の指導のもとで対処することが非常に重要です。

※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、食物アレルギーのある方の食品摂取を促すものではありません。個々の診療については必ず主治医とご相談ください。

 

本記事を書いた人

いでアレルギー・ぜんそくクリニック
院長 出口秀治

  • 日本内科学会認定専門医
  • 日本アレルギー学会認定専門医
  • 日本呼吸器学会呼吸器認定専門医
  • 日本喘息学会喘息認定専門医

熊本県八代市でアレルギー科「いでアレルギー・ぜんそくクリニック」を開業。

食物アレルギーと喘息という2つの専門分野をもとに診療を行っている。食物経口負荷試験は年間500件以上実施している(直近年度実績)。

 

 

 

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